活躍が期待されている災害支援ナース

災害支援ナースは専門看護師の一つであり、災害時看護の専門知識を有している。
災害時には災害の特性を理解し、適切な看護を提供することが求められる。

被災時の怪我や手当などの救急対応を行うほか、急性期を脱した患者のケアや、慢性疾患を持つ患者のサポートにもあたる。
あわせて、心のサポートも重要になってくる。
心のサポートは、被災者だけではなく、その家族や周囲の医療スタッフも対象となる。
災害発生時より時間が経つことで、被災者や家族、医療従事者の心と体には変化が生じる。
そのため、災害現場では急性期から慢性期まで幅広い知識を持っている必要がある。

また、災害時に必要なケアが円滑に行われるように、平時から様々な職種の人たちや行政と協働することが重要になる。
多方面の専門家たちとの意見を交わすことにより、医療現場で必要な災害時のシステムを構築することができるためだ。
災害時には必要とされる看護支援を判断し、医療現場に携わる人々の調整役・教育役となって活動する。

災害看護という分野の研究・発展のためには、現場での実践が大きな貢献となる。
現場での経験や、保健医療福祉に関係した人々の声を集めていくことが、今後の災害看護の発展のための重要な課題である。
実践と研究を重ねていくことが、災害看護の技術の向上および開発につながっている。

災害支援ナースは、広いフィールドで働くことができるやりがいのある仕事だ。
専門的な知識と技術が求められるほか、コミュニケーション能力やリーダーシップも必要になる。
そのため、日本全国で災害支援ナースの活躍が期待されている。